杖突峠の桜並木

茶屋の脇にある石碑「伊藤塾長先生教育表彰記念・大同桜之碑・白巌隆道書」(昭和11年(1936)大同義塾塾友会建立)をじっくりとご覧になった方はいらっしゃいますでしょうか。

大同義塾は、茅野市安国寺にあった私塾で、慶応義塾で学んだ伊藤作佐衛門氏が設立しました。命名は慶応義塾の創設者である福澤諭吉です。昭和の初期の記録では、高遠町を含む上伊那方面からもたくさんの若者が峠を越えてこの大同義塾へ学びにきていたそうです。

あるとき、大同義塾関係者が「峠の茶屋」周辺に桜を植え、最盛期には桜並木が美しく峠を彩ったそうです。高遠城址の桜が満開を迎えたあと半月ほど遅れての見頃だったとかで、当時は一年に二度も美しい桜を楽しめたことになりますね。いまも峠にはぽつりぽつりと残っています。

 

高遠歴史博物館の北原紀孝館長のエッセイ「大同桜之碑について~杖突峠~」(高遠郷土会誌)から